本論文では,企業内eラーニングにおける社会人に対して適切な学習支援を行うためにコース不合格可能性が高い学習者を早期発見することを目的として,LMSに蓄積された学習ログから最終学習状態を推定し,その評価を行った.滞在可能期間が8週間のコースを対象として,4週目終了時点の学習ログに4種類の機械学習手法を適用させることで最終学習状態の推定をし,その精度の比較および評価を行った.4つの機械学習手法のうち3つで7割を超える正確度で推定することができた.この結果から,学習時期中盤までの学習ログを用いた最終学習状態推定の有用性が示され,学習時期後半の学習支援をより適切に行うことが可能になった.