2018 年 42 巻 Suppl. 号 p. 161-164
本研究では,新たな入試制度と,新たなカリキュラムに基づく基盤教育を開始した大学で,すべての学生が履修し,ICT ツールを援用したアクティブラーニング形式の講義において,AO 入試で入学した学生と他の入試で入学した学生で,学びへの取り組みに違いが存在するかを検討した.その結果,一般選抜(前期)で入学した学生よりも,特別選抜(AO 入試)で入学した学生の方が,学びへの取り組みが意欲的であることが認められた.こうした点から,AO 入試において意図した学生の確保が一定程度なされていると考えられた.その一方で今後は,AO 入試で入学した学生の理論的な学びの程度や卒後まで視野に入れた評価が必要であると考えられた.