2021 年 45 巻 1 号 p. 31-41
本研究は,知識構築活動における学習者のアイディア選択およびアイディア向上プロセスを抽出・分類し,高い学習成果に繋がる条件を明らかにすることを目的とした.PBL に参加した大学生のCSCL 環境での振り返りノートをもとに,対話の社会ネットワーク分析による名詞の次数中心性係数の推移の検討に加え,その時系列的パターンによる単語のクラスター分析を行なった.その上で,定量的分析を補完する教室での活動のビデオ記録の定性的分析を実施した.これらの結果から,学習成果を向上させる条件として,(1)アイディア選択時に発展可能性を考慮した有望性判断を行うこと,(2)一つのアイディアに固執せず複数のアイディアから選択すること,(3)アイディアとそれを裏付けるデータの整合性を取ること,が明らかになった.