本研究では,大学教員を目指す大学院生を対象としたプレFD プログラムの中で,①受講生がシラバスを実際に作成し,プレFD 受講前後でシラバスが変容するのかを比較するとともに,②受講後に実施したアンケート調査から,シラバス作成の学習に対する受講生の認識を分析した.その結果,プレFD 受講により,シラバス全体の文字数は増加し,特に「目標」「成績評価」「メッセージ」の項目において増加が顕著であった.また,目標に活用されている動詞にも変化が見られた.事後アンケートの結果からは,シラバスの役割について,コースカタログという意味合いを超えた理解へとつながった受講生がいたことが示唆された.