2022 年 46 巻 1 号 p. 203-215
本研究は,ティーチングアシスタント(TA)による学生個別に最適な学習支援の提供のために,TA の学習支援状況をリアルタイムに可視化するシステムの開発と実践を行った.これにより,TA が次の段階としてどのような学習支援の方針をとるかという意思決定を支援する.ウェアラブルデバイスを用いて取得した授業中のTA の姿勢データから,学習支援行動を推定する.TA に対して自身の教室内の位置と学習支援行動の履歴を表示する教室マップを提示することにより,それぞれの学生に対する学習支援状況の把握をできるようにする.本手法の有用性を検討するために,対面授業に導入して実践を行った.その結果,システムによってTA の学習支援行動の推定が可能であること,TA が自身の学習支援状況を把握できることを確認した.また,TA は学習支援状況を確認して,自身の学習支援に対する意識に基づいて次の段階の方針についての意思決定を行うことを確認した.