本研究の目的は,1人1台端末活用入門期の教員が持つ課題意識及び研修ニーズを教職経験年数別に明らかにすることである.愛知県A 市で「1人1台端末活用研修入門編」を受講した教員を対象に調査を行った.その結果,課題意識では「操作」「活用・指導イメージ」,研修ニーズでは「活用・指導イメージ」に関するものが多く選択された.また,教職経験年数別に分析した結果,経験年数が短い群では「活用・指導イメージ」,長い群では「操作」に関する項目が多く選択されていた.これらのことから,入門期の教員を対象とした研修を計画する際は,参加者の経験年数に留意して内容や方法を調整することで研修効果が高まる可能性が示唆された.