2023 年 46 巻 Suppl. 号 p. 161-164
本研究の目的は,将来の見通しというキャリア意識の違いごとに,アクティブラーニング経験と外化や主体的な学習態度,ラーニング・ブリッジングや学習成果に違いが見られるかを明らかにすることである.大学卒業時に4年生432名を調査対象とし,アクティブラーニングの経験があるとした学生をキャリア意識の違いごとに分析したところ,外化,主体的な学習態度,ラーニング・ブリッジング,学習成果のそれぞれの尺度得点は,将来の見通しがない学生が低く,見通しがある学生が高い結果であった.大学教育の中でも仕事・社会への移行過程においてもキャリア形成支援の必要性が確認された.