2024 年 47 巻 Suppl. 号 p. 1-4
本研究の目的は,大学生を対象としたオンライン授業観尺度を作成し,その信頼性と妥当性を検討することであった.大学生124名の測定値をもとに因子分析を実施した結果,「学習効果の高さ」「個別最適な学習の促進」「学習・授業意欲の低下」「学習の進めにくさ」の計4因子が抽出された.これら4因子とオンライン授業に対する自己効力感,オンライン授業の効果的活用に関する自己評価,自己調整学習方略との関連を検討したところ,「学習効果の高さ」「個別最適な学習の促進」はオンライン授業に対する自己効力感やオンライン授業の効果的活用に関する自己評価と正の相関を示したことから,本尺度は一定の妥当性を有していることが明らかになった.