2024 年 47 巻 Suppl. 号 p. 181-184
大学の授業でワークショップ実践者を育成する際,学生が読み手である教員を強く意識することで,多様なリフレクション記述が阻害される可能性がある.そこで本研究では,初心者を対象にワークショップ実践者育成を行う短期大学の授業において,仮想の読み手として「過去の自分」を設定することでリフレクションを支援し,その効果を検討した.その結果,単に経験を「報告」する記述が減り,自分自身が取り組んだ経験について省察する「応用」の記述が増え,多様な観点から批判的で将来の行動に繋がるリフレクションができるようになる可能性が示唆された.