教育分野における情報通信技術の活用が検討される中,「学習の個別化」への注目が高まっている.本研究では,学習者の質的個人差としての制御焦点特性に着目し,制御焦点に適合したフレーミングによるフィードバック(FB)が英語学習者のモチベーションやパフォーマンスに与える影響を検討することで,学習者の制御焦点特性を考慮した英語学習支援システムを構築するための基礎的知見を得ることを目的とした.オンライン学習システムにおける約1ヶ月間の学習の結果,学習者に制御適合をもたらすFB を繰り返し提示することによって,課題成績の向上は認められなかったものの,課題に対するモチベーションや自己効力感が高まることが明らかになった.