2023 年 47 巻 Suppl. 号 p. 205-208
本研究では,大学生の自己調整学習方略の獲得状況とプログラミング学習の成果との関連を明らかにするため,C 言語の講義を履修する学生を対象に質問調査を実施した.自己調整学習方略等の高低によって群分けし,期末試験の得点を分析した結果,「C 言語の習得状況の自己評価」「プログラミングに関する自己効力感」「プログラミングに関する内発的価値」「認知的方略・対話的方略・メタ認知的方略の要素を含む学習方略」の高群において期末試験の得点が有意に高かった.これらのことから,プログラミングに関する自己効力感や内発的価値を醸成することや自己調整学習方略の使用を高めることは,プログラミング学習に効果がある可能性が示唆された.