メタ認知の大学生向けの代表的な尺度であるMAI の短縮版を作成することを目的に,大学生439名を対象に,MAI58項目版への回答を求め,またそのうち204名の定期試験の成績をパフォーマンス指標として尺度の基準関連妥当性を検討した.その結果,先に作成した短縮30項目版を,メタ認知全般と学び方の対処という2つの下位尺度からなる短縮23項目版に再構成することができた.先行研究での短縮版ではメタ認知の知識面と行動面の2下位尺度を見いだしていることから,本研究で異なる内容の下位尺度となった点は,原尺度の翻訳の仕方や文化差,回答者の特性等を考慮して更に検討する必要がある.