本研究では,病弱教育に携わる教員のICT 活用指導力について,影響を及ぼす属性要因,指導・支援を行う児童生徒の病類との関連,ICT 活用得意群の特徴について検討した.その結果,属性要因として,年齢が病弱教育に携わる教員のICT 活用指導力に影響を及ぼしていることが示唆された.病類別では,各疾患を抱える児童生徒の状態像の違いやニーズの違いがICT 活用指導力に影響を及ぼしている可能性が示唆された.また,ICT 活用が得意とした回答者はICT 活用指導力の得点が高く,多くの研修を受けている者であったことから,病弱教育におけるICT 活用について,体系的な研修を組むことが効果的であると考えられた.