2024 年 48 巻 4 号 p. 729-738
知的障害特別支援学校において,GIGAスクール構想を推進し,子どもたちの情報活用能力の向上を目指した実践や研修会を実施するとともに,教師と保護者を対象にGIGAスクール構想やICT活用に関するアンケートをそれぞれ実施した.教師へのアンケートの結果,教育実践や研修会の実施に伴い,GIGAスクール構想の目標や内容を理解したり,ICTの活用に自信を持ち始めたりする変容が見られた.一方,ICTの活用に自信がない教師は,研修会に参加しても自信が高まりにくいことが分かった.保護者へのアンケートの結果,教師以上に教育ICT環境を活用した教育を行うことや情報活用能力の向上を目指すことが大切だと感じていることが分かった.知的障害のある子どもたちの自立や社会参加に向け,ICTへの期待があることが考えられた.そして,GIGAスクール構想を推進する方法として,端末の持ち帰りが子どもだけでなく,教師や保護者にとっても大きな役割を持つことが考察された.