2025 年 49 巻 1 号 p. 1-10
課題提出などを先延ばしにする傾向は,否定的側面を主とした受動的先延ばしと,むしろ課題遂行を促進させる肯定的側面を主とした能動的先延ばしにわけて論じられるようになっている.本研究では,反転授業において予習課題提出への適切な介入方法を検討するための基礎的な知見を得ることを目的として,受講生の自己報告による先延ばし傾向と,予習課題の事前提出に関わる複数の行動指標との関連について検討した.行動指標には,実際の反転授業における課題提出猶予時間 (期限からどれだけ早く提出したか),課題着手時間 (提出期限からどれだけ先行してビデオ視聴を開始したか),着手から提出までの課題従事時間を用いた.その結果,能動的先延ばし傾向は,課題従事時間のみと関連が見られた.