日本教育工学会論文誌
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個人特性に着目した社会情動的スキルを育成する協働活動に関する考察
中野 生子山本 良太山内 祐平
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2025 年 49 巻 3 号 p. 595-614

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抄録

本研究では,個人特性の異なる学習者がどのような協働活動を通じて,それぞれ異なる社会情動的スキルの学習をしたか,また参加者の異なる個人特性が絡み合うための協働活動はどのようなものかを,質的分析を通じて明らかにする.社会性と情動の学習として有効なUWC ISAK Japanのサマースクールに参加した4名を対象に,半構造化インタビューを実施し質的分析を行った.本研究の結果,個人特性が異なる参加者同士の協働活動によって,【気づきや受容を促す互恵的学習】【軽微な行動変容を促す順応的学習】【葛藤克服によるブレイクスルー】【不協和を通じた反省的学習】という異なる学習が起こり,これらの学習を支えた協働活動として【個人特性に基づく学習者の考え・行動の多様さを可視化し際立たせる協働活動】および【個人特性に基づく学習者の考え・行動・状況の違いのすり合わせを求められる協働活動】が有効であることが示唆された.

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© 2025 一般社団法人日本教育工学会
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