日本教育工学会論文誌
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初等中等教育における筆答テスト採点支援システムの作業面と学習指導面の特性
中川 哲齋藤 玲板垣 翔大佐藤 和紀堀田 龍也
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論文ID: 46006

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抄録

本研究では,テスト採点支援システムの利用経験を持つ初等中等教育の教員に対して,テスト採点業務の意識や実態に関するアンケート調査を行った.調査の結果,手採点との比較で,小学校,中学校・高等学校のいずれの学校種における教員においても,今後,採用したい採点手法としてシステム採点が選好された.調査結果の分析から,システム採点の作業面で,採点時間の削減と作業負担の軽減,採点全体の正確さの特性が明らかになった.また,学習指導面では,クラス全体の理解状況の把握についての特性が明らかになった.中学校・高等学校においては,教員自身の指導の振返りについての特性も見られた.一方,学習指導面において,システム採点を行った場合,学習者一人ひとりの理解状況の把握が難しくなるという課題が一部でみられた.この課題については,システム採点において,印刷後の紙の解答用紙を確認するなどの紙とデジタルを併用する解決策がみられた.

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