日本教育工学会論文誌
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ICT活用推進校における学校研究発展の過程と方略の特徴
「専門的な学習共同体」発展に関わる学校長の語りを参照して
後藤 壮史小柳 和喜雄
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論文ID: 47068

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抄録

本研究では,ICT活用推進校を対象に学校設置準備段階から学校が設立し,学校研究が発展するまでの過程・方略の特徴を,学校長の語りから事例的に明らかにすることを目的とした.結果,対象としたA校の学校研究発展過程の特徴として,主に1)「グループ・アイデンティティ形成」が中核となって学校研究が発展していくこと,また2)学校設立から段階的に「分散型リーダーシップの発揮」が進み,管理職から実践的リーダーへとリーダーシップが移行していくことがわかった.また学校研究発展方略について,設置準備期には地方教育委員会が主体となって指標となる教育制度やカリキュラムを整えること,さらに開校後は管理職による「学校組織の理念や価値観の共有」,実践的リーダーを核とした「実践情報やノウハウの環流」と「小コミュニティごとの柔軟な意思決定」を段階的に行うことで,組織の持続可能性を考慮した学校研究発展が期待できることが示唆された

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