研究の目的は,教員が職場で行う自己調整学習において,他者から協力を得ることで学習を調整する方略,すなわち社会的調整方略の構造を明らかにすることと,そのプロセスにグループウェアの利用頻度が関係しているかを検討することである.公募型Web調査により587名から有効回答が得られ,因子分析の結果,受け持つ児童生徒への指導の改善・充実を目標とした自己調整学習においては,同僚教員のほか事務職員やスクールカウンセラーなど複数の専門職の協力を得て,社会的調整方略が実行されていた.また,多母集団同時分析によるパス解析の結果,グループウェア利用頻度の高い教員ほど社会的調整方略を行う傾向にあり,その関係は学校組織の協働的風土とチーム学習の文化によって媒介されることが示唆された.