論文ID: S43076
本研究では,外的リソースを用いる学習方法の選択肢を提供した授業における,学生の自律性支援の認知,動機づけおよび学習方略の使用の変容について検討することを目的とした.授業を通して行われたプレ・ポストの質問紙調査に基づき,各下位尺度得点を比較した結果,自律性支援の認知および動機づけはポスト調査において顕著な増加を示した.一方,外的リソースを用いる学習方略のうち「教師への救援」の使用は有意に増加したが,「友人への救援」の使用については有意に減少した.これらの結果から,当該授業においては学生の外的リソース方略の使用に顕著な変容が生じたことが確認された.