論文ID: S48052
児童の学習の自律性の支援に取り組む教師による情報端末を活用した授業における机間指導中の意思決定の際の手がかりおよび教授知識を調査した.2名の教師の机間指導中の映像を本人と視聴しながら「声かけ等の手がかり」「声かけ等に関する教授知識」について質問した.その結果,1) 机間指導では児童の特性や人間関係など児童に関する手がかりをもとに協働学習の促進を図っていた.2) 情報端末上で得られる情報から声かけ等の手がかりを得ていた.3) 声かけ等に用いる教授知識は,教師自身の教授行動による働きかけに関する知識だけでなく,児童自身が学習に取り組めるよう児童の行動への働きかけに関する知識も用いていた.