論文ID: S49162
本研究では,①メディア特性に関する学習と②情報収集の実施順序が,児童の情報を批判的に吟味し解釈する能力に与える影響を検証した.評価指標として「メディアの特性を理解する能力」「メディアを読解・解釈・鑑賞する能力」「メディアを批判的に捉える能力」の3側面を設定し,学習の前後で測定した.その結果,「メディアを読解・解釈・鑑賞する能力」の向上のみに影響を与え,メディア特性に関する学習を先行させた群でより高い効果が見られた.さらに,同群の高得点群の児童には,学習の振り返りにおいてメディアそのものに着目する傾向が示唆された.