抄録
【目的】病院に勤務する看護師の心理的安全性と主任看護師のコンピテンシーとの関連を明らかにする。【方法】研究者の所属施設である全国規模の医療法人における関東地方の20病院の病棟に勤務する主任看護師と看護師を対象とし、主任看護師は「コンピテンシー評価票副看護師長用」、看護師は「心理的安全性尺度」から構成したWeb調査を行った。【結果】11病院を分析対象とし、有効回答数は、主任看護師85名(回答率56%)、看護師339名(回答率17%)であった。看護師の心理的安全性と主任看護師のコンピテンシーのSpearmanの順位相関分析の結果、コンピテンシーの「領域3コンプライアンス」の項目に正の相関が認められた(rs:spearmanの順位相関係数=0.67; p = 0.025)。【考察・結論】病院に勤務する看護師の心理的安全性と主任看護師のコンプライアンスに関するコンピテンシーには相関関係がある可能性が示唆された。