抄録
近年, いくつかの非侵襲的脳機能計測技術が開発あるいは実用化された.fMRI (機能的核磁気共鳴画像), MEG (脳磁波), TRMS (頭部磁気刺激), NIRS (近赤外光脳内血流計測) である.これらの新たな計測方法の測定原理, 長所と短所を, 実際の計測結果例を紹介しながら解説している.このような新たな計測方法の発展に対する現在の日本の生理心理学のあり方に問題を提起し, 本来向かうべき方向について著者の考えを述べた。特に複数の計測方法を統合する事が重要であり, そのための改善策を提起した.