抄録
臍ヘルニアに対する圧迫療法が普及しているが,重篤な合併症は稀とされる。今回,へそ圧迫材パックを用いた圧迫療法中に蜂窩織炎を発症し,入院加療を要した乳児を経験したため報告する。症例は2か月の女児。圧迫療法開始から5日後に,圧迫部位に一致した裂創,皮膚の強い発赤,硬結と排膿を認めたため当院を受診した。白血球数13,200/μl(好中球56%),CRP 3.78mg/dlと上昇を認め,超音波検査で周囲脂肪織の高エコー化と血流シグナルを認め,蜂窩織炎と診断した。5日間の抗菌薬治療により速やかに症状は改善した。圧迫療法中の蜂窩織炎は稀ではあるが,合併症として念頭におくべきである。