The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
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特集『歩行再建への挑戦』
電気刺激による歩行支援・歩行再建
松永 俊樹島田 洋一佐々木 香奈工藤 大輔
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2016 年 53 巻 1 号 p. 35-39

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抄録
 脳卒中片麻痺などでは,末梢神経とその支配筋は電気的興奮性を維持しており,機能的電気刺激(Functional Electrical Stimulation:FES)によって麻痺筋を制御することにより,歩行支援・歩行再建を達成することが可能である.現在の下肢用FESシステムは,表面電極により遊脚期に総腓骨神経などを刺激して足関節背屈を行うものが一般的であり,国内外で実用的なシステムが開発され臨床使用が可能である.適応は発症早期から回復期・慢性期までと幅広く,装具なしでの独歩獲得,歩行速度の向上,日常生活活動度の改善をはじめさまざまな効果が期待できる.さらに,将来的には,リハビリテーションロボットにFESをハイブリッドすることによる,より進歩した歩行支援・歩行再建も可能になるであろう.
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© 2016 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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