日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
MD-CTが術前診断に有用であったWinslow孔ヘルニアの1例
佐藤 嘉紀太田 信次中村 康孝
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 68 巻 4 号 p. 1012-1016

詳細
抄録
症例は24歳, 男性. 腹痛と嘔吐にて受診. 腹部X線にて第一腰椎レベルに鏡面像形成を伴う小腸ガスを認めた. 腹部造影CTでは門脈と下大静脈との間から網嚢内へ陥入する腸管像を認めた. MD-CTの矢状断および冠状断像では, 小腸が下大静脈と門脈との間から網嚢内へ連続し入り込んでいることがより明確に描出された. Winslow孔ヘルニアと診断, 同日手術を施行した. 開腹すると小腸がWinslow孔へ嵌入しており, これを用手的に整復し, Winslow孔は縫縮閉鎖した. 回腸は約30cm網嚢内へ嵌入し, 血流傷害は認めなかったため, 腸切除は施行しなかった. 本症例ではMD-CTによるMultiplanar-reformation画像が術前診断と早期治療に有用であった.
著者関連情報
© 2007 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top