日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡が有用であった開腹歴のない大網,横行結腸間膜によるイレウスの1例
松原 毅田原 英樹
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2008 年 69 巻 7 号 p. 1687-1690

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抄録
今回,われわれは開腹歴のない大網,横行結腸間膜による小腸絞扼性イレウスの1例を経験したので報告する.症例は開腹歴,外傷歴のない88歳,男性で突然の胆汁性嘔吐を認めた.精査の結果,内ヘルニア他による小腸絞扼性イレウスが疑われ腹腔鏡下手術施行した.腹腔内は大網の癒着を認め,大網が横行結腸間膜後葉に癒着することにより形成されたループに小腸が陥入し絞扼され,腹腔鏡下に絞扼を解除し,腸管の血流が良好なことを確認し手術を終了した.腹腔鏡は診断的価値が高く,開腹移行の際にも開腹位置や創の大きさの決定に有用であると考えられる.絞扼を解除し嵌頓した腸管を還納および全腸管を観察することは腹腔鏡下に可能であり,全身状態の良好な症例においては小腸が温存される可能性が高く良い適応と考えられた.
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© 2008 日本臨床外科学会
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