日本臨床外科学会雑誌
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症例
回腸憩室穿通による後腹膜膿瘍の1手術例
徳田 恵美杉崎 勝好青木 文夫保坂 晃弘日吉 雅也正木 幸善
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2009 年 70 巻 7 号 p. 2170-2173

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抄録
症例は72歳,女性.腰痛と右大腿部痛による歩行困難で当院受診.回腸憩室穿孔による回盲部切除術の既往があった.白血球19,000/mm3,CRP 31.92mg/dlと上昇,腹部CT上にて腹腔内にわずかにfree airを認め,右腎上極から右大腿にかけて膿瘍腔を認めた.消化管穿孔による後腹膜膿瘍と診断し緊急開腹手術を行った.回腸穿孔,腸腰筋の壊死を伴う後腹膜膿瘍の所見にて,右半結腸切除術・腹腔内ドレナージ術を施行.病理組織検査で回腸に炎症を伴う憩室を認め,回腸憩室炎による腸管穿孔,後腹膜穿通と診断した.術後45日目に消化管穿孔を疑う所見を認めCF施行.腸管穿孔と診断し第49病日緊急手術施行.前回手術吻合部付近に穿孔部を認め,腸管部分切除・回腸人工肛門造設術を行った.再手術時の病理所見は,穿孔部に憩室の存在は認めなかった.術後経過は良好で,現在外来にて経過観察中である.
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© 2009 日本臨床外科学会
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