日本臨床外科学会雑誌
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症例
術前化学療法中に中心静脈ポート感染から感染性大動脈瘤を生じた胃癌の1例
武居 亮平尾山 勝信木下 淳伏田 幸夫藤村 隆太田 哲生
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2014 年 75 巻 9 号 p. 2433-2437

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抄録
症例は72歳,男性.高度進行胃癌に対して,右上腕に末梢穿刺型中心静脈カテーテル(Peripherally inserted central catheter:以下PICC)を用いた中心静脈(Central venous:以下CV)ポート留置下に術前化学療法を行った.1コース終了後に右上腕の腫脹と疼痛を伴う発熱を認め,CVポート感染に伴う菌血症と血栓性静脈炎と診断.CVポート抜去,抗生剤投与,抗凝固療法を行った.炎症所見が遷延するため第18病日に行った胸腹部造影CTで感染性胸部大動脈炎を認め,治療継続にも関わらず同部位が瘤化し増大,切迫破裂に陥った.第45病日にようやく感染が沈静化し,第67病日のCTでは瘤の増大が停止した.第100病日に大動脈ステントグラフト内挿術を施行し,第130病日には胃癌の根治手術を行った.
化学療法目的のCVポートによる重症感染性合併症症例を経験したので報告する.
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© 2014 日本臨床外科学会
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