抄録
皮膚筋炎(dermatomyositis;DM)は悪性腫瘍の合併が多く,間質性肺炎(interstitial pneumonitis;IP)併発例は予後不良とされる.今回われわれは,DMと縦隔気腫を伴うIPを合併した閉経前乳癌の1手術例を経験した.症例は35歳の女性.右腋窩腫瘤と握力低下,呼吸苦を主訴に紹介受診した.精査したところDMおよびIP,右乳癌T2N2aM0 stage IIIaの診断となった.IPの治療にcyclophosphamide(;CPA)が用いられることを考慮し,術前化学療法としてEC療法(epirubicin+CPA)を施行したが,IPは増悪傾向で縦隔気腫を併発した.また,腋窩リンパ節転移の縮小したものの,原発巣の縮小が得られないため手術を施行した.術後,縦隔気腫は速やかに消失し,DMとIPは共に改善傾向を示したため,DMとIPが乳癌の腫瘍随伴症候群であったことが示唆された.