日本臨床外科学会雑誌
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症例
下行結腸憩室炎を合併した胆石イレウス穿孔の1例
竹山 治韓 秀炫久保田 恵子浅生 義人田中 満
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2020 年 81 巻 1 号 p. 60-64

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抄録

症例は74歳,女性.2カ月前に下行結腸憩室炎の加療歴がある.前日からの左下腹部痛,嘔吐があり当院を受診.腹部CTにて下行結腸の炎症所見および十二指腸に胆石を認め,下行結腸憩室炎,胆石イレウスの診断で入院.絶食にて保存的加療を行い胆石は自然に下行結腸に達したため食事を開始したが,腹痛・発熱を生じ,CTにて下行結腸の胆石付近の穿孔が疑われたため緊急手術を施行した.下行結腸は炎症性に肥厚,硬化しており,後腹膜より授動すると穿孔部位より便汁の流出が見られた.下行結腸切除術,回腸人工肛門造設術を施行した.摘出標本で下行結腸壁に胆石の嵌頓による潰瘍および穿孔,その肛門側に憩室炎による壁肥厚,内腔の狭窄を認め,憩室炎による狭窄部に胆石が嵌頓したことが穿孔の原因と考えられた.下行結腸憩室炎に胆石イレウスによる穿孔を合併した,まれな症例を経験した.

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