2021 年 82 巻 8 号 p. 1612-1616
症例は77歳,男性.左鼠径ヘルニアおよび左Spigelianヘルニアが疑われ,精査加療目的に当科紹介となった.術前CTでinterparietal hernia嚢を有した外鼠径ヘルニアの診断に至り,腹腔鏡下手術の方針とした.術中所見もCTと相違無く,腹腔内所見から定型的な腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術で対応可能と判断した.鼠径部interparietal herniaはヘルニア嚢が腹壁の筋層や筋膜間へ進展する珍しいタイプの鼠径ヘルニアであるが,中でもinterparietal hernia嚢を有する外鼠径ヘルニアはbilocular typeといわれ非常に稀であり,若干の文献的考察を加え報告する.