日本臨床外科学会雑誌
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症例
横行結腸間膜裂孔ヘルニアを合併した複合型食道裂孔ヘルニアの1例
丸山 岳人松本 理奈荒川 敬一青木 茂雄三島 英行酒向 晃弘
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2023 年 84 巻 5 号 p. 719-725

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抄録

症例は76歳,女性.腹部膨満,経口摂取不良を主訴に当院受診となった.腹部CTで胃の著明な拡張と小腸の脱出を伴った複合型食道裂孔ヘルニアを認めたが,脱出小腸に拡張は認めなかった.上部消化管造影検査では,小腸が幽門部を腹側から乗り越えて縦隔内に脱出していた.小腸が脱出した複合型食道裂孔ヘルニア,脱出小腸の圧迫による幽門狭窄と診断し,腹腔鏡手術を施行した.術中所見では,横行結腸間膜の異常裂孔より小腸が頭側に脱出しており,結腸間膜に包まれた小腸が食道裂孔に嵌入していた.横行結腸間膜裂孔ヘルニアを合併した複合型食道裂孔ヘルニアと診断し,脱出小腸を還納してから,食道裂孔ヘルニアと横行結腸間膜裂孔ヘルニアをそれぞれ修復した.今回われわれは,食道裂孔ヘルニアに横行結腸間膜裂孔ヘルニアを合併した稀な症例を経験したので報告する.

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