日本臨床外科学会雑誌
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症例
右側肝円索を伴う進行胆囊癌の1例
古家 俊作久保 憲生八木 直樹鈴木 茂正藍原 龍介
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2025 年 86 巻 2 号 p. 310-314

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抄録

症例は73歳の男性.心窩部痛を主訴に近医を受診した.狭心症の診断で治療したが,造影CTにて偶発的に胆囊壁の肥厚とリンパ節腫大を認めた.当院を紹介受診し,右側肝円索を伴う胆囊癌と診断し,手術を施行した.術中所見では明らかな遠隔転移を認めず,十二指腸浸潤を疑ったため,拡大胆囊摘出+亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を施行した.胆囊の位置が通常と異なり,肝十二指腸間膜の腹側に位置するため,手術操作に難渋した.癒着した肝円索から胆囊底部を剥離し,先に胆囊板まで肝切除を施行することで肝十二指腸間膜前面の視野の確保が可能であった.右側肝円索には脈管の分岐異常を伴うことが多く,術前により詳細な画像確認と術中の慎重な手術操作が重要である.

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