日本臨床細胞学会雑誌
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骨巨細胞腫の細胞学的観察
入江 康司杉島 節夫入江 砂代笹栗 靖之小宮 節郎森松 稔北城 文男山中 健輔生子 マチ子
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1982 年 21 巻 2 号 p. 181-189

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抄録
整形外科領域における細胞診に関する報告は少ない. われわれはNeedle aspiration cytologyによる診断を目的とし, 骨巨細胞腫5症例の手術時腫瘤捺印細胞像に電顕学的観察を併せ検討した. Jaffe & Lichtensteinによる組織学的分類はgrade I: 4例, grade II: 1例である. 細胞診学的特徴は紡錘形ないし楕円形で, 10~20μ, 平均13μの単核の間質細胞と20~100μ以上の大きさで, 中心性の10~50個以上の核を有する多核巨細胞で構成され, 時に褐色色素を貪食した細胞を散見する. 電顕学的には, 多核巨細胞の存在と間質細胞に, (1) 未分化問葉系細胞, (2) 線維芽様細胞, (3) 組織球様細胞を認め, 線維芽様細胞を主体としているが, 組織学的gradeが高くなるに従い未分化間葉系細胞の増加を認めた. 今回の検索では, 細胞診学的な単核間質細胞の異型性, 多核巨細胞の数および大きさと組織学的grade間に明らかな差はみられなかった. この点については, さらに症例を重ね, また線維芽様紡錘形細胞からなる腫瘍と対比し, 検討する必要があろう.
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