日本臨床細胞学会雑誌
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酵素抗体法による体腔液中の癌および中皮細胞の鑑別
安井 洋中川 仁石井 勝江良 英人佐野 裕作松井 武寿田久保 海誉
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1991 年 30 巻 6 号 p. 1007-1012

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抄録

体腔液中の癌細胞と反応性中皮細胞との鑑別を目的として, 酵素抗体間接法でepithelial membrane antigen (EMA), carcinoembryonic antigen (CEA), basic fetoprotein (BFP), NCC-ST-439, carbohydrate antigen50 (CA50), secretory component (SC), carbohydrate antigen 19-9 (CA19-9), squamous cell carcinoma related antigen (SCC) 染色を, 連続した58癌症例と良性疾患9例の胸, 腹水の塗抹標本に行った.癌細胞を含む58例の体腔液塗抹標本の免疫染色において, EMAは97%, BFPは95%, CEAは89%, NCC-ST-439は76%, CA50は68%, SCは60%, CA19-9は56%, SCCは17%の症例で陽性となった.またほぼすべての癌症例で, EMAとCEA染色のいずれかの一方は陽性であった.良性疾患患者の体腔液中の反応性中皮細胞は, BFPは全例で, NCC-ST-439は1例が陽性を示し, そのほかの染色では陰性であった。以上の結果より.体腔液細胞診において, EMAとCEA染色を併せて行うことにより, 癌細胞と中皮細胞を鑑別することが可能であると思われた.

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