抄録
背景: 本邦では比較的まれとされる子宮頸部原発の明細胞腺癌を2例経験した.
症例:(症例1) 67歳女性.頸部に限局する明細胞腺癌 (嚢胞腺管型) を認めた.膣部細胞診では, 大型核小体をもつ腫瘍細胞が散在性に出現し, またレース状の淡い豊富な細胞質をもつ腫瘍細胞がシート状に確認された.(症例2) 74歳女性.全周性に明細胞腺癌 (乳頭型が主体) を認めた.膣部細胞診では, 大型核小体をもつ腫瘍細胞が散在性に出現し, collagenous stromaを有する細胞集塊も変形してみられた.シート状集塊は確認できなかった.遠心塗抹した内膜細胞診には腫瘍細胞が多数混入しており, Collagenous stromaを有する細胞集塊が多数出現し, 球状だが, 2層構造も多くみられた.
結論: 組織亜型の異なる明細胞腺癌2例において, 細胞標本上も異なる出現形式がみられた.