抄録
目的:子宮内膜癌におけるcyclin dependent kinase2 (cdk2) とKi-67の発現を腫瘍組織分化度およびp53発現と比較して免疫組織化学的に検討した.
方法:子宮内膜腺癌, 類内膜型104症例 (高分化型 (G1) 69症例, 中分化型 (G2) 24症例, 低分化型 (G3) 11症例) を対象とした. 免疫染色はLabeled Streptavidin Biotin法で行い, 陽性率と陽性細胞の分布による染色様式を設定した.
成績:cdk2, Ki-67およびp53タンパクはすべて核に陽性所見を示した. 腫瘍分化度ごとの陽性率は, cdk2ではG1で10.9±14.3%, G2で18.4±16.2%, G3で25.6±22.8%, Ki-67ではそれぞれ50.1±23.9%, 53.6±19.9%, 66.3±17.4%であった. cdk2ではG1とG2, G1とG3で, Ki-67ではG1とG3, G2とG3で, 低分化ほど陽性率は有意に高かった. cdk2とp53の間でも有意な正の相関を認めた. cdk2の染色様式はG1でsporadic, G2でpartialが有意に多く, cdk2, Ki-67ともに低分化ほどdiffuseとなる傾向を示した.
結論:子宮内膜癌において, 腫瘍細胞の分化度が低下し悪性度が増すとcdk2およびKi-67の発現は増加し, さらに染色様式もdiffuseとなる傾向が示された.