日本小児外科学会雑誌
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症例報告
喉頭気管分離術後の異物(脱落乳歯)による気管盲端皮膚瘻の1例
伊藤 啓太石井 大介宮城 久之平澤 雅敏宮本 和俊
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2020 年 56 巻 6 号 p. 949-954

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抄録

喉頭気管分離術(Lindeman変法)は重症心身障害児における誤嚥防止術の1つである.我々は気管盲端異物とそれによる皮膚瘻という稀な合併症を経験した.症例はMiller-Dieker症候群の12歳女児.嚥下障害と胃食道逆流症に対して1歳時に腹腔鏡下噴門形成術と胃瘻造設術を施行,慢性呼吸不全に対して2歳時にLindeman変法を施行した.11歳時に気管孔上部に唾液流出を伴う直径1 mmの瘻孔を認めた.瘻孔は気管盲端に繋がっており気管盲端には異物を認めた.摘出異物は脱落乳歯であった.摘出後も瘻孔は閉鎖せず,シアノアクリレート充填術にて瘻孔は閉鎖した.Lindeman変法術後の気管盲端異物の報告は検索する限り本邦で1例のみであり,気管盲端異物が瘻孔形成源となった報告はない.異物による合併症予防として口腔ケアが重要である.シアノアクリレート充填術は有効な瘻孔治療法であった.

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