2020 年 56 巻 6 号 p. 977-981
小児陰茎尖圭コンジローマの症例を経験したので報告する.症例は6歳男児.外尿道口部の腫瘤を主訴に当科紹介受診された.亀頭先端に乳頭状の腫瘤を認め泌尿器科,皮膚科コンサルトするも,確定診断に至らず,手術目的に入院となり,膀胱鏡検査および腫瘤切除術を施行された.膀胱及び尿管に異常所見を認めず,病理組織検査で尖圭コンジローマの診断となった.術後合併症なく経過していたが,術後4か月経過時に再発を認め,近医で凍結療法が追加された.小児尖圭コンジローマの報告は稀であり,小児外科医にとっては診断が難しい疾患である.小児尖圭コンジローマは悪性腫瘍との鑑別が必要となり得るが,非腫瘍性病変であり,過大な外科療法は不要である.よって,陰茎の腫瘤を認めた際は尖圭コンジローマも鑑別疾患に挙げつつ診断・治療を行い,過剰な侵襲を回避することが望まれる.