11歳男児.右肘屈側に小丘疹が出現し掻爬していたところ皮疹が広がり,徐々に痂皮化していった.また右腋窩痛が出現し,自宅で経過観察していた.その後発熱と右腋窩痛の増悪による右上腕の挙上困難のため近医を受診した.化膿性リンパ節炎と診断され3日間の抗生剤加療を受けていたが,症状の改善がなく当院に紹介となった.画像検査にて右腋窩に腫大したリンパ節の集簇と大胸筋下に5 cm大の膿瘍形成を認めた.全身麻酔下に膿瘍の切開排膿ドレナージ術を施行し症状は速やかに改善した.膿瘍内容液よりメシチリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が検出され,肘の皮膚擦過検体からもMRSAが検出された.伝染性膿痂疹より体内に侵入したMRSAにより腋窩リンパ節炎が生じ,炎症の長期化のため膿瘍が形成されたと考えられた.病脳期間が長く,抗生剤による治療効果が得られない膿瘍を伴うリンパ節炎では,積極的な外科的ドレナージとともに薬剤耐性菌を念頭におく必要がある.