抄録
本研究はインドネシアの Ciomas 村における 33箇所の自然聖地である kabuyutan の生物多様性ホットスポットとしての重要性を明らかにすることを目的とした。深層インタビューや参与観察を通した民族植物学のアプローチおよび植生調査により,対象地の植物種を明らかにした。合計 332種の植物が確認され,そのうち 38.5%が kabuyutan に分布した。生物多様性ホットスポットとしての重要性が示された一方,半数が外来種となり,絶滅の恐れのある種もあった。予防的な措置により,外来種を取り除き,住民が伝統儀式の中で外来種を植栽しないといった対策を進める必要がある。その上では, kabuyutan の管理者が環境保全と地域性に関して持続可能な知識の共有が求められる。