建物の外壁壁面上に安全に木を植えると同時に,木を健全に育てる方法を見出した。固定ボード,水分保持と根張りのための不織布,断熱材,外壁面のためのガラス繊維補強セメント(GRC)の 4層からなる緑化パネルを用いた工法を開発し,安全性及び耐久性を確保するため, FEM 解析および 5年目の根系調査を行った。 FEM 解析の結果から, GRC パネル全体に設定した風荷重(300 kg/m2)が作用しても壊れない強度であることを確認した。また植栽実験では樹木が健全に生育することを確認した。本研究で成された 4層システムは,構造的な安全性と樹木の健全性に関する機能を保有していることが示唆された。