客土種子吹付工を想定して作製された10 種類の草本植物の根系を含む土供試体の一面せん断試験を実施した。土供試体内に根系を含むことにより10 種類とも粘着力cが増大し,3 種類ではせん断抵抗角φが増大した。土供試体内に根系を含むことによる粘着力cの増加量⊿c がブランク値cblank よりも大きい5 種類では,茎葉部の良好な生育に伴い根系の発達も顕著であった。一方,せん断抵抗角φ(の増加量⊿φ)が最大であったPRG は多くの茎葉部・根系指標で最大値を示し,生育本数の少ないRCG・HF では土供試体中の株数当たりの根系指標が大きいなど,こうした根系指標がせん断抵抗角φに影響している可能性が示唆された。