日本緑化工学会誌
Online ISSN : 1884-3670
Print ISSN : 0916-7439
ISSN-L : 0916-7439
技術報告
林業専用道における切取法面の地質の違いが崩壊発生とその後の植生回復に及ぼす影響
寺本 行芳 下川 悦郎江﨑 次夫土居 幹治松本 淳一
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 49 巻 1 号 p. 103-106

詳細
抄録

豪雨によって崩壊した林業専用道の切取法面を対象にして,地質の違いが崩壊発生とその後の植生回復に及ぼす影響を検討するための現地調査を行った。切取法面は軽石層あるいは砂岩と花崗岩の互層から構成されていた。調査の結果,軽石層の方が砂岩と花崗岩の互層の切取法面に比べ,崩壊面積,崩壊土砂量,同程度の切取高に対する崩壊面積と崩壊土砂量は大きく,崩壊地に自然侵入した木本植生の個体数と種数は少なく,同木本植生の最大樹高は低いことが明らかになった。この理由として,軽石層の切取法面の方が,雨水による崩壊に対する抵抗力が弱く,土砂移動が発生しやすい条件であったため,植生の生育環境も厳しかったことが考えられた。

著者関連情報
© 2023 日本緑化工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top