獣医臨床皮膚科
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症例報告
コアグラーゼ陽性ブドウ球菌による感染が関与した皮膚好酸球性肉芽腫のウマの2例
Danny W. Scott
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2010 年 16 巻 1 号 p. 9-13

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抄録
好酸球に富んだ皮膚化膿性肉芽腫が2頭の成ウマに認められた。病変は丘疹,局面および結節からなり,顔面,頸部,胸部ならびに肩部に分布していた。多くの病変で皮表に脱毛,痂皮ならびに過角化を認めた。病変の一部では化膿性浸出液の排泄を認め,また病変の一部ではかゆみまたは疼痛を認めた。病理組織学的には好酸球性肉芽腫性皮膚炎が認められ,多中心性の壊死および好中球の集簇を伴っていた。組織からの細菌培養ではコアグラーゼ陽性ブドウ球菌が同定された。自験例はトリメトプリム-サルファメタゾール(4週)およびデキサメタゾン(5日)の投与により軽快した。
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© 2010 日本獣医皮膚科学会
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