抄録
好酸球に富んだ皮膚化膿性肉芽腫が2頭の成ウマに認められた。病変は丘疹,局面および結節からなり,顔面,頸部,胸部ならびに肩部に分布していた。多くの病変で皮表に脱毛,痂皮ならびに過角化を認めた。病変の一部では化膿性浸出液の排泄を認め,また病変の一部ではかゆみまたは疼痛を認めた。病理組織学的には好酸球性肉芽腫性皮膚炎が認められ,多中心性の壊死および好中球の集簇を伴っていた。組織からの細菌培養ではコアグラーゼ陽性ブドウ球菌が同定された。自験例はトリメトプリム-サルファメタゾール(4週)およびデキサメタゾン(5日)の投与により軽快した。