2017 年 23 巻 2 号 p. 69-72
8ヵ所のペットショップ飼育されている若齢猫101頭を対象に,皮膚病変の有無に関係なく培養法により皮膚糸状菌を検出した。調査した4.0%(4/101)から皮膚糸状菌が検出され,日本国内のペットショップで飼育されている若齢猫の皮膚糸状菌検出率は,高くないことが示唆された。皮膚糸状菌が検出された4頭中,1頭で皮膚病変が認められた。検出された皮膚糸状菌は,rRNA遺伝子のITS-1が含まれる領域を標的としたPCR産物によるシーケンス解析で,いずれもMicrosporum canisと100% 一致した。