油化学
Online ISSN : 1884-2003
ISSN-L : 0513-398X
金属 (II) イオン交換ゼオライトを触媒とするパームステアリンの酸化分解
触媒の予備探索
椎名 久子窪田 安彦間室 秀夫中里 敏Tian Lye OOIAugustine Soon Hock ONG
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1986 年 35 巻 5 号 p. 349-353

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抄録

パームステアリンを酸化分解して中鎖-塩基酸及び二塩基酸へ変換するための触媒の探索を金属 (II) イオン交換したA, Y及びX型ゼオライトについて行った。
カルボン酸生成の有無は1H NMRスペクトル法によりチェックした。また, 反応中揮発性物質が比較的多く生成する触媒の場合は, 揮発性物質を捕集するため別途反応を行った。捕集した揮発性物質成分はGC-MSにより分離同定した。
Mn (II) -5A, Co (II) -Yなどいくつかの触媒の場合には, 反応生成物中にカルボン酸の存在を認めたが, いずれも生成量はわずかであった。揮発性物質成分の分析結果から, Mn (II) -5A及びCo (II) -Cu (II) -Y触媒はそれぞれカルボン酸及びアルデヒドの生成に寄与することを認めた。

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