日本油化学会誌
Online ISSN : 1884-1996
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Bacillus sp. 由来のホスホリパーゼ C によるホスファチジルコリンの加水分解の最適条件
鎌田 正純原 節子戸谷 洋一郎
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1996 年 45 巻 4 号 p. 341-345

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抄録
本実験では, まだ特性が明らかにされていない Bacillus sp. 由来のホスホリパーゼ C を用いて, ホスファチジルコリン (PC) を1, 2-ジアシルグリセリンに完全に加水分解するための最適反応条件を検討した。加水分解率は水系の反応よりも溶媒を用いた2層系の反応の方が高くなった。PC の加水分解は pH 7.0 のリン酸二水素カリウムーリン酸水素ニナトリウム緩衝液とジエチルエーテル存在下に促進された。ホスホリパーゼ C による PC-90 の加水分解最適条件は PC-90 : 50mg, ジエチルエーテル : 1mL, リン酸二水素カリウムーリン酸水素ナトリウム緩衝液 (pH 7.0) : 6mL, ホスホリパーゼCを 0.02 U と決定した。この最適反応条件のもとで PC は 80min. で完全に加水分解された。
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